Stage04-02

 遠くで轟音が響いたかと思うと、鈍い揺れが並んだチェスの駒を揺らした。  こういうときにマグネット式のものは便利だなと思うが、どう見ても劣勢である東堂にしてみれば、今の揺れでノーゲームになってほしかったところだ。 「何の音だ?」 「いつもの定時攻撃さ。定時ってわけじゃねーけど、毎度毎度ご苦労なこったろ?」  駒を動かしな…

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アポロ・M・シバムラ様からの御依頼品

/*/  一瞬のような永遠の、甘い口づけが終わる。  薄い、半透明の糸が橋となって一瞬だけ2人を結び、消える。  頭上に上がった巨大なハートマークが、示し合わせたように弾け、欠片が小さなハートとなって降り注いだ。  遅れて咲いた桜の花びらが舞い、その中で2人、観衆へ向き直って腕を組めば、あまりに突拍子な演出で、声を上げ、腹を…

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Stage04-01

「便りがないのは良い便りといいますが……」 「一週間はとうに過ぎたのう。もうすぐ二週間に突入じゃ」  静かなブリッジで女性が二人、自分たちの持ち場へゆったりとした姿勢で座りながら呟いた。  その姿とは裏腹に、呟かれた言葉には僅かながらの心配の色が滲んでいる。味方とともに居るとはいえ、敵陣の深い場所まで入り込んでいるのだから当然…

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